■9月朔夜 特別編 ― 悋 情 3 ―         2009年9月19日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頬を伝う一滴の涙は

それ以上言葉を発するのを阻ませた

 

目の前にある黒い瞳が揺れつつも

己を見つめ、逸らすことはない

 

犬夜叉は、かごめを見つめ息を呑む

嚥下する喉もとの音だけが響く

 

「あたしがこの服を着るのは嫌?」

 

かごめの思わぬ問いに犬夜叉は唖然とした

何を辿れば、そこに行き着くのか

 

「桔梗みたい?それとも桔梗に似てるから・・・」

「かごめ?」

「・・・・・」

 

かごめは何かを噛締めるかのように

一瞬、口を固く結ぶと

徐に犬夜叉の膝と膝を開き、その間へと己の体を割り込ませた

 

大きく広げられた犬夜叉の体の中心には

噴出す時機を失って怒張したままの逸物が

黒々とそそり立っていた

 

かごめは、そこに口を近づけると

そのまま上目遣いに犬夜叉へと目だけを差し向けた

 

「犬夜叉・・・」

「何だよ・・・?」

「この服を着ていると、桔梗としてる気分になる?」

「なっ!」

 

投げつけられた思わぬ言葉

 

「お前、さっきから・・・、っ!」

 

いよいよもって犬夜叉も癇に触れたか

今宵黒となった己の瞳をかごめへ睨みひとつでも効かそうかと

身を起こそうとした瞬間

かごめが犬夜叉の怒張した肉棒を口にと含み

激しく扱き始めた

 

その勢いたるや

卑猥な音が口に含んだ逸物の芯まで響くかの如く

時には強く吸い

先端のより敏感になった部分がかごめの喉の奥まで引き込まれ

さらにいいようのない感触を味あわせる

 

先の憤りよりも頭の芯が何かしら白く遠く

引き込まれていく

 

(やべ・・・!このままじゃ・・・!)

 

ますます高まりを見せる犬夜叉の熱

今度こそ解き放たれるかと

その瞬間を待っているとき

 

かごめは、その感触を知ってか

扱く口を止めた

 

(また・・・後、少し・・・)

 

そう思い、期待を持ってかごめへと視線をやると

かごめは何を思ってか

その芯へと軽く歯を立てた

 

「あ・・・っ!」

 

高ぶった固い幹に立てた歯が静かに動き始める

 

「かごめ!やめ・・・やめろ!」

 

思いもよらぬ部位に立てられた犬夜叉は

その行為から身を護るべく

かごめの体を引き離した

 

それでも、さすがに強く跳ね除けることができないのは

かごめへの想い故

 

だが、かごめはまだ何か足らないといった様子で

犬夜叉を見返した

 

「床に手をついて」

「は?」

「四つんばいになって!」

 

かごめは犬夜叉の腕を床へと向け

腰を押し上げた

 

「ば!かごめ!」

 

今までには有り得ない光景をかごめに晒している

 

かごめの目の前に犬夜叉の窄まり

 

犬夜叉の声など聞く耳持たぬかごめは

そのまま窄まりへと舌を押し付けた

 

「はぅ・・・!」

 

ざらつくともない何とも言えない感触が

その皺の奥を掻き出すかのように這う

 

「は・・・ぁ・・・」

 

再び、悦へと落ちていく犬夜叉

 

本来なら既に吐精していてもおかしくないはずなのに

それを阻まれ、それでも尚、快楽への道を何度も往復させられ

やがて、自然とかごめの行為を受け入れた己の口元から

一筋の糸が伸びる

 

かごめは舌を這わせつつ

いつしか犬夜叉の熱い肉棒を握り締め

襞を剥がすかの勢いで扱いた

 

「あ・・・あはぁ・・・ぅ・・・・っ!」

 

かごめの握り締めた逸物の先端から

透明の蜜が溢れ始めた頃

ようやく顔を起こしたかごめは

どこか覚めたような瞳で犬夜叉を見つめた

 

犬夜叉はかごめの与える快楽に開放される瞬間を待つかのように

律儀にも手足を床に向け

荒い息を立てていた

 

「そんなに気持ちいい?」

「・・・はぁ・・・は・・・ぁ・・・」

「・・・・・」

 

 

 

「桔梗としてる気分?」

「・・・!」

 

 

さすがにもう耐え切れない

そう思った犬夜叉は薄らいでいた理性を起こし

かごめへと向き直った

 

「もういい加減にしやがれ!」

 

「俺がやりてぇと思った女はなぁ」

 

そう言って、かごめの服を掴み取り

左右へと大きく引き裂いた

 

「他の誰でもねぇ!」

 

「お前の体だけなんだよ!」

 

犬夜叉はかごめの体を床へと転がし

吐き出す機会を待っている己の熱い熱の塊を

いざ差し込まんと・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・ん・・・寒・・・い」

 

「あ?」

 

 

気がつけば、静かな小屋の中

床には酒瓶が転がっている

 

ほんのりとその匂いが漂って・・・・

 

 

「あ!かごめ!」

 

「んー・・・」

 

 

 

 

自分の腕の中でかごめが蠢いている

寒そうに緋鼠の衣の袖を握り締め

身を縮ませていた

 

(て、あれ?なんだ?あれは夢だったのか?!)

 

かごめに攻められ

詰られる・・・・

 

犬夜叉は小首を傾げ、

もう一度かごめに目をやった

 

(巫女の服着てる)

 

 

(そうだ、確かに服には着替えたよな。雨に濡れたんだし)

 

 

 

(じゃ、あの感触は一体・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、犬夜叉は知った

 

かごめのもう片方の手が己の袴の中にあることを・・・・

 

その中にあるものを握り締めていることを・・・・!!

 

 

袴の奥には熱が篭っている

その熱は高まったまま解き放たれることなく

かごめの手中に収められたまま・・・

 

 

(こんなんだから、あんな夢見たのかよ・・・!)

 

かごめの口元から軽く酒の匂いが立つ

 

(そういや寒いって言ってたから俺が勧めたような・・・)

 

 

 

「犬夜叉ぁ・・・」

 

寝言らしく、その匂い立つかわいらしい口元が己の名を呼ぶ

 

(そうだよな・・・かごめがあんなこというはずないよな・・・)

 

 

 

どんな服装してようがかごめはかごめだ

 

そう思い、夢だとわかり、俄かに緊張していた表情も和らぎ

そっとかごめを見つめる

 

が、しかし

 

 

「犬夜叉〜〜・・・・」

 

「はぅ・・・!!」

 

 

声と共に己の分身を握り締めるかごめ

 

どれだけ温もってるのか

かごめの顔は綻んでいる

 

 

(これじゃ、生殺しだろ!!!!)

 

 

 

確かに巫女の服へと着替えたかごめだったが

どうして、そこで桔梗の話が出たのだろうか

 

そもそも、だ

一体どこから夢で、どこから現か何なのか

 

 

(かごめーーーー!!!!)

 

 

その名の主の寝顔は優しく・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【後書】

 

すみません(^^ゞ もっと犬君攻めたかったのに、何だろ?何だろ?お粗末過ぎて・・・

いや、私の脳みそが足りず、しょうもない落ちで本当に申し訳ありません><

 

また夢オチかよ ですよね^^;

ちょっと修行してきm・・

 

S様、なんだかご希望に添えなさそうな内容で本当にすみません!!!

でも、ネタを頂き、本当に感謝しております。ありがとうございました。

 

       梶