はじめて犬夜叉小説書きます。
ラスト前は原作と違います。
でも犬かごが好きななので
不幸にしない、つもり。


遠き果て 1 (文/白玉様)


奈落と闘い、永遠に消えたはずの四魂の玉

戦国に無事、犬夜叉と戻れた


そんな時に、闇の声と共に
あたしの身体は崖の上まで舞い上がった


「かごめー!」


...そして、離れた場所には
浄化され消えたはずの

...桔梗...

同じく奈落なの触手にさされ
私も、桔梗も落下する

皆は、結界なのか動けず
犬夜叉だけ自由の身









桔梗とあたしが同時に崖から
奈落の最後の力で落とされた
奈落なのか、四魂の玉の中にある嫉妬、報われない
そんな小さな曇りが生み出したもの...小さな汚れ


犬夜叉は。まだ桔梗を忘れてはいない...理解している

2人の絆にあたしが入る隙はなかった...

落ちる中、冥道で
犬夜叉と唇を合わせた瞬間が蘇る...

それでも、無意識に
落ち行く身体で


「犬夜叉ぁー。私は大丈夫だからぁ(嘘...最後の強がり)」


遠くで私を呼ぶ
弥勒様と珊瑚ちゃんの声が聞こえ

かすかに、桔梗ぉーと叫ぶ犬夜叉の声も...あたしの名前はなかった...

瘴気の流れる
川に落ちいく私


瘴気で意識も感覚もなくなる
痛いのは、心?傷

頭の中に、死してもなお
桔梗を選ぶ犬夜叉が憎いか...?
恨むなら桔梗を...犬夜叉を

憎いわけない。...恨んだりしな...犬夜叉がそれで幸せなら


...私はいるべき時代じゃなかったのだし

「もうすこし犬夜叉といたかった...叶わぬ恋だったのよね...
今一度抱きしめて欲しかった...
...犬夜叉......大好きだよ」




桔梗を助けた...でも、桔梗は紛い物で風化した...、俺は...俺は
何度同じ過ちを...
瘴気の川に落ちたかごめ

命をかけて守ると
誓ったのに...
唇を噛み。血が流れる

かごめの姿を探した
声の限り
かごめを、
名を呼んだ

桔梗は前の闘いで浄化したのに
俺は見送ったのに

「...ちくしょう、おれは...」

かごめを呼ぶ、悲痛な
犬夜叉の声

四魂の玉は...
奈落は犬夜叉とかごめをも
引き裂きことにした

闇に嗤う声


「犬夜叉...死んだ桔梗が大事か

あんなに裏切られても
死んだと、お前が理解した女でも

生きてそばにいたいと願う
かごめを奈落に突き落とし
殺したのだ...二度
かごめには逢えぬのだろう」


何日も探し回り、ボロボロの体で
かごめは骨食いの井戸の上に
崖から落ちた傷から血を流し
浮いていた


「...かごめ-」

かごめは最後の力をふりしぼるように

「き、桔梗は...無事だったのね

よかった」

かごめの目は寂しく涙を流していた


そういうと、骨食いの井戸に
吸い込まれていった...。

犬夜叉に触れさせる時間も与えないままで。


「.かごめ様」
「かごめちゃん」
「かごめぇ」

ひどい...傷だった...


そばにいた

殺生丸が
冷たくりんをかかえながら
「犬夜叉...お前は本当に大事なものがみえないのだな...
桔梗という女となにがあったか知らん、
私がしっているのは、
いつもお前に寄り添うあのかごめという娘だ...
父上は最後の最後まで愛しい女を守り闘ったが...
やはり...お前は半妖だ、
それすらできん。なさけないな
犬夜叉...」

「犬夜叉様?かごめ様...つらかったはずだよ?りんが
殺生丸様が違う人助けたら
胸がつぶれちゃう...死にたくなるよ」


殺生丸は強くりんを抱きしめ
「...りん。行くぞ」



「...くっ...」

殺生丸の言うとおりだ...俺は

花皇のときにも、白童子のときも
おれは、かごめを傷つけた...

いつも。そばにいてくれると
過信してたんだ...
そんなかごめの優しさに甘え
桔梗とかごめの間をフラフラ

どうしようもねえな...

何度か骨食いの井戸に入ったが
道はつながらなかった

かごめは...だれにも助けてもらえないままだったのに...。
あんなボロボロの体で、傷だらけで。
最後まで桔梗が無事かと





御神木でうつむく、犬夜叉に
楓が問うた

「なぁ、犬夜叉、お前は桔梗姉様の消えゆく姿をみたはず。
でも、かごめ、桔梗姉様...となると。お前は桔梗姉様に向かう

桔梗姉様が生きていたら、わし以上の年寄り。そして四魂の玉は
本当の願いを叶えない。
もし、あの時、犬夜叉の人間になるという願いをしたら
四魂の玉はかなえたかのう。

村は国は。巫女の力も
半妖の犬夜叉もいない状態で
みな息絶えていたかもしれん。

今、お前のそばにいる仲間にも
出会えず、優しさも、人に頼ることも知らず。桔梗姉様には
犬夜叉をそういう他との繋がり、縁を作る力はなかった。

でも、かごめは...




弥勒も珊瑚も、殺生丸にあそこまで言われた犬夜叉に
「なぜ、かごめ様を助けなかった」とは言えなかった


村を守る約束で、弥勒と妖怪退治はするが。あまり喋らない犬夜叉になった

木の上か、崖から遠くをみつめ

気がつけば
骨食いの井戸のそばに座り
1日を過ごす


(あんなキズで。かごめは...
...かごめ...)


おれは桔梗の幻影を
追い求め、過去をやりなおしたかったのか?

刀も、かごめや仲間がいて
はじめて己のものに





「半妖のままの。犬夜叉が好き
ずっと一緒にいたいよね...」


かごめはいつだって、
おれだけを思っていたのに
半妖の俺も、変幻して
わけわからず切り裂く俺も
あいつはうけとめた


誰も知らない土地で
かごめは、俺のために
一緒にいてくれた...


犬夜叉から涙が溢れる

ひでえ裏切り方だ...

あのときだって、かこめは
桔梗を助けてと


殺生丸や。親父なら
迷わず、そばにいる愛しい女を
助けるんだろうな...


ちゃんと桔梗と別れなきゃいけなかったんだ。

たとえ、この先
かごめに逢えずとも





犬夜叉は桔梗の墓に
向かう

「かごめはお前の生まれ変わりじゃねえ、おれのために生まれた女だ...桔梗。俺たちは50年前に終わり生きていても、もうおわっていた人世だ...だから
二度と桔梗を思わないし、会いに来ない。桔梗...
すまない」

(...犬夜叉それでいいのだ
私たちはもう終えた
お前は幸せになるべき、
わたしはあの時、ただのおんなになって、幸せになった
さよなら、犬夜叉...もう糸がつながることはあるまい)





桔梗の墓をあとにして

再び
骨食いの井戸にむかった



うっすら光が見える

「まさか!」




勢いよく飛めば、
なんども通り抜けた
祠の井戸


でも、祠からは出られない

けれど。心に
かごめがあの日もどされてから
今までの記憶が勝手に心に頭に
流れてくる





かごめー。

呼んでも声は届かぬ





<続く>